2017年4月9日日曜日

糖質制限食・ケトン体の認知の時代

当クリニックでは、卵子の質を向上させ、妊娠率を上げるために、糖尿病、境界型糖尿病(糖尿病の一歩手前)、インスリン抵抗性(糖尿病の2歩手前)、肥満(BMI 25以上)の方には、栄養相談をお勧めしています。
当クリニックの栄養相談は、パン・麺類・米・イモなどの炭水化物を制限する糖質制限食をお勧めしています。炭水化物は食べると糖質と同じなのです。一方、タンパク質、良質の油を摂取する、ことはお勧めしています。肉や魚などのタンパク質はどんどん摂って頂くのです。コレステロールも、細胞膜の原料であり必要で重要なのです。例えば、卵は1日2~3個食べても結構です。卵は糖質0なのです。また肉も、鶏のササミが最良なのではなく、脂身も必要なのです。
しかし、最近まで、 糖質制限に対する風当たりは凄まじいものがありました。
日本糖尿病学会からも、糖質制限がとても危険であるとの様々な意見がありました。
一方、糖質制限の有効性を訴え続ける医師(江部先生・宗田先生など)の奮闘により、最近では、コンビニでも糖質制限のパンなども発売され、本質は糖質制限であるライザップの強烈なインパクトもあり、糖質制限はかなり広く認知されつつあります。千葉県では、市原の宗田マタニティクリニックの宗田哲男先生が、糖質制限・ケトン体食の妊婦さんへの有効性の情報を世界に先駆けて発信しています。
先日、渡邊 昌先生の「医と食」という雑誌に、糖質制限の重鎮である江部康二先生と、日本糖尿病学会理事長で、東京大学医学部教授の門脇 孝先生の対談が載っていました。



























 その中で、東大病院でも、今では糖質40%の食事も処方しており、オリーブオイルなどもうまく使う必要がある、と、東大病院でも糖質制限食を採用しているとのお話でした。
また、インスリンを積極的に使用して、厳密に血糖をコントロール使用とすると、むしろ死亡率が上昇するので、高齢者にはインスリンによる厳密なコントロールはせずに、緩やかにするようになったとのことが再度話題になっていました。インスリンを使っていれば安心、ではないのですね。
また、ケトン体はむしろ心臓の保護に作用することがわかってきているとのことです。
今までとは、糖尿病、血糖、ケトン体への認識が全く異なってきているのです。

 

























今後も、当クリニックでは、糖質制限を推奨していきます。
今月、4月15日(土) 16時~ 妊娠希望セミナーがクリニック内で開催されます。
その中で、私の不妊治療の話の後に、当クリニックの管理栄養士の白井から、糖質制限の講演もあります。
ご興味のある方は是非ご参加下さい。

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