2013年4月4日木曜日

書籍紹介その1  「卵子老化の真実」

書籍をご紹介致します。

「卵子老化の真実」 文藝春秋 850円  河合 蘭 著

この本は、私から見ますと、非常に優れた力作です。
是非皆さんに読んで頂きたい内容の豊富な書籍です。
院内にも置こうと思いAmazonに多数注文しました。

目次
はじめに- 外見は若くなっても卵子の老化は止まらない
     何歳まで産めるのか
     体外受精でも卵子の老化は止まらない
     実際に35歳以上で出産した日との妊娠方法は?
     知らない間に卵子がなくなりかけている
などです。

人は何歳まで妊娠できるのでしょうか?
女性は「閉経まで産める」と思っている人が多い一方、専門家は「閉経の10年くらいまで」と考えているのです。
35歳以上の方が妊娠できる力は、「20代の半分」
「精液は薄くなる」はうそ! これは私も常々皆さんに説明していることなのですが、毎日交渉を持つ方が妊娠しやすいのです。
同じJISART(日本生殖補助医療標準機関)の会員である、名古屋の浅田先生や、東京の辰巳先生もコメントしていますが、非常に参考になりますし、当クリニックの考えを代弁して下さっているようです。
また、妊娠してからも、ダウン症などへの高齢妊娠の不安についても言及しております。

今日も遅くなってしましました。
また明日もがんばります!!


     
    

2013年4月2日火曜日

新しい出生前診断の実施施設

妊婦の血液から胎児のダウン症などの染色体異常を調べる新型出生前診断について、全国で15施設を実施施設として認定されたそうで、今月中にも各施設で検査が始まるようです。

 国立成育医療センター(東京)、北海道大(札幌市)、岩手医大(盛岡市)、宮城県立こども病院(仙台市)、昭和大(東京都品川区)、横浜市立大(横浜市)、新潟大(新潟市)、名古屋市立大(名古屋市)、藤田保健衛生大(愛知県豊明市)、大阪大(大阪府吹田市)、大阪市立総合医療センター(大阪市)、徳島大(徳島市)、愛媛大(愛媛県東温市)、国立病院機構九州医療センター(福岡市)、長崎大(長崎市)

他の施設も現在準備を進めているようですので、千葉県でもおこなえる施設が早期に認定されることを望みないところです。

ただし、皆さん、再度確認しておいて頂きたいのですが、
①この検査は、13番、18番、21番の3種類の染色体のトリソミーのみしか検出できない。
②この検査は、確定診断ではなく、可能性を示しているだけであること。
③確定診断には羊水穿刺などが必要である。

良い点は、
①検査が安全に受けられる
②「異常がない」との結果は、ほぼ間違いない、ことです。

この検査を受ける場合には、しっかりとした説明が義務づけられているようですが、良く理解してから決断なさって下さい。


 

2012年子宮鏡下手術件数、多い子宮内膜ポリープ

2012年の内視鏡手術を集計しましたので結果をお知らせ致します。
これらはすべて日帰り手術でした。

子宮内膜ポリープ切除術       97例

子宮鏡下子宮筋腫切除術      18例

子宮中隔・子宮内腔癒着剥離術   2例

卵管鏡下卵管形成術           9例

合計                  126例

当クリニックでは子宮鏡検査(ヒステロスコープ)を積極的におこない、多くの方に内膜ポリープが認められ、昨年もおよそ100例の方に子宮内膜ポリープ切除術を行いました。例年とほぼ同じ数字です。
これだけの子宮内膜ポリープ切除術数に驚かれる方も少なくないと思いますが、小さなポリープは手術をしないので、実際には子宮内膜ポリープはもっと多くの方に認められるのです。
体外受精で反復不成功の方、子宮内膜が排卵時期に15mm以上の方、生理がすっきり止まらない方、には、子宮鏡を受けることをお勧め致します。